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2008年4月23日に那須高原で出会った運命の猫ボンちゃんとの共同生活そのときどきの出来事や想いなど綴ってます。


by holyluck
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真鶴への旅 4 浅草編

ギャラリーエフ浅草で『さくらとカトリ』原画展がはじまった。
そこで起こったことは大切な事ばかりだけど、
とてもとても書ききれない。
ひと言が一瞬がその場が宝物のような時間だったことだけは確かだ。



初日、挨拶もそこそこに会場の蔵に入り展示をみる。
印刷で感じる以上に力強い線。
原画で見ると印刷では気がつかなかった線も目に入る。

新作が展示されている二階へ急いで階段を登る。

蔵の二階奥正面に『カトリと蕾』はあった。

この世から離れてひかりになった命と
この世に産まれて一度捨てられ助けられた命。
ふたつの命が同じ場所で話をしていた。
そのいのちの尊さと不思議さと当然さに涙が溢れ出た・・・!


思い出していた。
下條ユリさんの個展メメントモリの際に
同じ場所に掛けられた絵のことを。
桜の花びらで埋め尽くされたそれは
いのちの循環を表しているように感じた。
いま、ここに、同じようにいのちの廻り合わせを描いた絵が掛けられている。
その不思議さと当然さに胸がいっぱいになる。


この展示では気がついたら涙が込み上げていたってことが
何度となくあった。
同じ場所で同じ絵を見て同じ言葉を読んでいるのに、
何度でも何度でも胸がいっぱいになり涙へ変わる。
それくらい、自分の魂の琴線に触れる展示だった。


最終日、口の中でさくらとカトリを読んでいく。
さくらとカトリのお喋りに参加する。
二階へ。
カトリと蕾にありがとうを伝える。
涙が止まらない。
きっとまた会えるよね?ってお願いする。
絵の前から離れようと振り返ると
「またね・・・」って小さい声が聞こえた気がした。
by holyluck | 2016-12-31 13:54 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)